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美術館ホーム: Musée Guimet
住所
6, place d’Iéna 75116 Paris, France
連絡先
長谷川 - ソケール 正子
司書、日本文献担当
Tel: +33 (1) 56 52 53 28
Fax: +33 (1) 56 52 53 54
e-mail: masako.hasegawa@guimet.fr
クリスチーナ・クラメロッティ
図書館長
Tel: +33 (1) 56 52 53 24
Fax: +33 (1) 56 52 53 54
e-mail: cristina.cramerotti@guimet.fr
古典籍所蔵規模
版本: 約1300タイトル約5000冊
写本・手稿本: 約100種
一枚もの(地図など): 約10種
コレクション概略
主に、江戸時代初期(17-18世紀)の仏書と、江戸時代後期から明治時代(18世紀後半-20世紀初)の絵入本がコレクションの核となっている。仏書以外は、内容的には特に系統だてては収集されていない。
ただし美術館図書館という性格上、画譜・画手本の類は比較的多い。名所図会などの地誌、絵本、絵入り読本、草双紙、雛形本、史書、狂歌集、字書、軍紀物語、考証随筆など。絵師、作家としては、北斎、勝川春章、西川佑信、春信、広重、暁斎、文鳳、京伝、馬琴、種彦など。近年本草関係の古書の寄贈をうけ、貴重書としている。
書誌情報一覧
OPAC
特記事項
フランス国立美術館総局 (Direction des Musées de France) の管轄下で国立美術館共同目録 (Catalogue collectif des bibliothèques des musées nationaux) が構築されている。ただし検索画面はフランス語のみ。書誌目録は中・日・韓語は表記されず 、すべてアルファベットに転記されている。この目録は和漢古書分も若干入力されているが一部分のみで内容も不完全のものが多い。和漢古書分の目録は独立して作成されていない。
ギメ美術館のウェブサイトからも、この共同目録にアクセスできる。
B)その他
図書館内に和古書(特に絵本)のカード式共同目録が存在する(第二次大戦前に作成されたもの)。参加図書館はフランス国立図書館、国立装飾美術館図書館、パリ大学附属美術考古学図書館の三館である。ただし美術考古学図書館は現在はなく
INHA(Institut national d' histoire de l' art)の Jacques Doucet コレクションに移管されている。
閲覧許可手続き案内
図書閲覧申し込み書に必要事項を記入のうえ、受付に申し出る。特に当館が定める貴重書については、事前に手紙、ファックス、e-mail などでコンタクト に依頼が必要。
コレクション成立経緯
ギメ美術館設立者のエミール・ギメ(Emile Guimet) が1876年の極東旅行の際、日本で購入した仏書(1000冊以上)がコレクションの核となる。その後、フランス国内の蔵書家から購入したもの、ギメと関わりをもつ邦人(通訳、僧侶、留学生など)からの寄贈を加え、20世紀初頭までに現在のコレクションのほぼ四分の三の収集が終わる。その後、篤志家たちの寄贈・遺贈が加わり現在にいたる。
例として、岡倉覚三などとともに東京美術学校設立に尽力、のち帝室博物館美術部長となる今泉雄作(Imaizumi Yûsaku)は、19世紀末にはギメ美術館で東洋美術品の整理に従事していたが、主に仏書、字書など(26タイトル、168冊)をギメに寄贈している。
また19世紀半ば横須賀に滞在した海軍軍医ルードヴィック・サヴァティエ(Ludovic Savatier)の末裔にあたる、ルイーズ・アンドリユウ(Louise Andrieu )夫人からは、本草関係の彼のコレクションの寄贈(31タイトル、189冊)を受けている (1985年)。
その中には、岩崎灌園(Iwasaki Kan'en)著「本草図譜」(1830年刊)、李 時珍(Li Shih-chên)著、稲生若水(Ino Jakusui)編「本草綱目」(1714?)、島田充房(Shimada Mitsufusa)、小野蘭山(Ono Ranzan)著「花彙」(1765)などがある。
蔵書図書の書誌学的あるいはコレクションそのものに関する出版物抜粋
- 高埜利彦(Takano Toshihiko) 「フランス国立ギメ東洋美術館所蔵の日本近世史料」学習院大学文学部研究年報 第34輯抜刷 (昭和62年度)pp. 55-102 [The annual Collection of Essays and Studies, Faculty of Letters, Gakushuin University, Vol. XXXIV (1987) pp. 55-102 ]
- Francis Macouin「Activités du musée Guimet, Bibliothèque」Arts Asiatiques : Annales du musée Guimet et du musée Cernuschi, Tome XL, 1985 pp.123-124
- Keiko Omoto 「Quelques études préliminaires sur un recueil de poésie (WAKA) conservé á la bibliothéque du Musée Guimet 」Le Vase de béryl ; études sur le Japon et la Chine, en hommage á Bernard Frank, Arles, 1997 pp.261-270
- 秋山光和 編集「世界の美術館 14 ギメ東洋美術館」講談社 1968年
- 山口桂三郎著「浮世絵聚花 ギメ東洋美術館 パリ国立図書館」小学館 1980年
- 楢崎宗重 編著「秘蔵浮世絵大観 六 ギメ美術館I」講談社 1990年
- 楢崎宗重 編著「秘蔵浮世絵大観 七 ギメ美術館II」講談社 1990年
- 平山郁夫、小林忠 編著「秘蔵日本美術大観 第六巻 ギメ美術館」講談社 1994年
- 文化財保存修復学会 (The Japanese Society for the Conservation of Cultural Property) 編集・発行「海外所在日本美術品調査報告6 パリ国立東洋美術館 絵画」1996年
- The International Research Center for Japanese Studies, ed. << Index of Ukiyo-e in Western Collections : Report of Japanese Art Abroad Research Project vol. 6 >> Nichibunken Japanese Studies Series II 1996
文献複写申請について
書籍については、保存状態良好な場合のみ複写可。写真撮影可。ただし、この書籍写真を学術目的以外に使用する場合は特別な許可が必要。
浮世絵についての写真撮影、写真掲載については、すべて フランス美術館連合 (La Réunion des musées nationaux) の管轄下にはいり、申し込みが必要。有料。